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ATELIERS AROMES & PARFUMS PARIS
教育憲章・ディプロム認定原則


香りを、感じることから学ぶ。
自ら理解し、創り、見極め、伝える力へ。

ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISは、香りを知識や技術だけでなく、感覚、文化、創造、判断、そして責任の領域として学ぶための教育機関です。
当校が目指すのは、指導者の作風や判断を再現する人ではありません。香りに向き合い、自ら考え、試し、選び、作品を完成させ、その意味を社会へ伝えることのできる人を育てることです。



1.私たちの使命

私たちの使命は、香りの魅力と奥深さを伝えることです。
ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISの教育活動は、新間美也が1998年に始めた、香りを知る喜びを伝える活動を原点としています。 香りを感じることから始まり、香料を知り、香水の文化と技術を理解し、やがて自らの香りを創り、評価し、言葉によって伝える力へと学びを深めます。 当校は、知識や技術を一方的に伝えるだけではなく、受講者が自ら感じ、考え、試し、判断できるようになることを大切にします。 香りを学ぶことを通して、感覚を深め、文化を理解し、独自の表現を生み出し、責任を持って香りに関わる人を育てることを目指します。

2.七つの教育原則

1.香りの魅力を、感じることから学ぶ
香りについての学びは、実際の香りに向き合うことから始まります。言葉や知識を先行させるのではなく、まず嗅覚によって感じ、その経験を観察、記録、比較、理解へとつなげます。
2.嗅覚を、知識と同じように鍛える
嗅覚は、経験を重ね、意識的に観察し、記憶し、比較することによって育ちます。 当校は、嗅覚を生まれつきの感性だけに委ねず、専門的に育成することのできる能力として扱います。
3.香水を、文化として学ぶ
香水は、香料を組み合わせた製品だけではありません。 自然、歴史、芸術、社会、生活、技術、そして人の記憶と結びついた文化的な表現です。 当校は、香水をその背景とともに理解することを大切にします。
4.技術の先に、美学がある
正確な技術は、創作のために不可欠です。 しかし、技術だけで作品の価値が決まるものではありません。 何を選び、何を抑え、何を残し、どこで完成と判断するかという美的判断を、調香の過程を通して育てます。
5.模倣から学び、模倣にとどまらない
既存の香りを分析し、構成や技術を学ぶことは、教育上重要な方法の一つです。 しかし、学びの目的は、既存作品や指導者の作風を再現することではありません。 分析と試作を通して理解を深め、自らの判断と表現へ進むことを求めます。
6.個性は、基礎と判断の上に育つ
個性は、基礎を学ばず自由に作ることによって生まれるものではありません。 香料、嗅覚、技術、構成、文化についての理解を重ね、そのうえで選択し、修正し、完成を判断する力によって育ちます。
7.香りに携わる者としての誠実さを育てる
香りの創作と教育には、香料、人、文化、健康、安全性、知的財産に対する責任が伴います。 当校は、作品の独自性、情報の正確さ、他者への敬意、専門家としての誠実さを重視します。

3.当校が育てる六つの力

当校は、香りの専門家に必要な能力を、次の六つの力として育てます。 香りの美学は、これらと独立した一つの能力ではなく、六つの力を結び、調香、評価、表現の中で育てられるものです。
・ OLFACTION ― 嗅覚
香料や香水に向き合い、その特徴、強さ、変化、質感、他の香りとの違いを感じ取り、識別、比較、分析する力。
・ CONNAISSANCES ET CULTURE ― 知識と文化
香料、調香、製造、安全性、香水史、文化、社会的背景を理解し、実際の香りや創作と結びつけて用いる力。
・ COMPOSITION ― 調香
目的や表現しようとする内容に応じて香料を選び、構成し、試作し、修正し、一つの香りとして完成させる力。
・ ÉVALUATION ET DISCERNEMENT ― 評価と判断
香りの特徴、長所、問題点、完成度を見極め、根拠を持って必要な修正と完成を判断する力。
・ EXPRESSION ET TRANSMISSION ― 表現と伝える力
香りの意図、構成、特徴、背景を、相手や目的に応じて正確に伝える力。
・ INTÉGRITÉ ET RESPONSABILITÉ ― 誠実さと責任
安全性、法規、知的財産、情報の正確性、他者への敬意を守り、専門家として責任ある判断と行動を行う力。

感じる。理解する。創る。見極める。伝える。責任を持つ。

4.学びの方法

当校の学びは、実際の香りに向き合うことを中心に進めます。香料や香水を嗅ぎ、その印象を観察し、記録し、比較し、知識と結びつけ、調香と評価へと発展させます。 調香技術を先に習得し、その後に美学を加えるのではありません。香料を選び、構成し、試作し、修正し、完成を判断する一連の過程を通して、技術と美的判断を同時に育てます。
1. 香りに向き合う
2. 観察し、記録する
3. 比較し、違いを理解する
4. 目的と表現の方向を定める
5. 香料を選び、構成する
6. 時間を置き、変化を確認する
7. 評価し、問題を見つける
8. 修正し、再評価する
9. 完成を判断する
指導を担う者は、香料、技術、安全性、文化など、客観的に共有できる知識を正確に伝えます。 一方、美的判断や作品の方向については、一つの答えを与えるだけではなく、問い、比較、試作、検証を通して、受講者自身が判断できるよう導きます。 教育の最終的な目的は、受講者が指導者の判断に依存することなく、自ら香りを感じ、考え、創り、評価し、完成を判断できるようになることです。

5.修了証、ディプロム、講師資格の違い

当校では、「学んだこと」と「能力が認定されたこと」を明確に区別します。
・修了証
修了証は、所定のレッスンまたは教育課程を履修したことを証明するものです。 修了証の発行は、専門的な能力や到達水準の認定を意味するものではありません。
・ディプロム
ディプロムは、所定の教育課程およびディプロムコースを履修し、その内容を十分に習得したうえで、当校が定める評価を受け、必要な能力と到達水準に達した者に授与します。 課程を受講または修了したことだけをもって、ディプロムが自動的に授与されることはありません。 当校のディプロムは、当校独自の教育課程と認定基準に基づく教育上の認定です。 国または公的機関が授与する国家資格、国家学位、職業資格、その他の公的認定を意味するものではありません。
・講師資格・指導権限
ディプロムの取得は、当校の講師として指導する資格、当校を代表する権限、または当校の名称・教材・教育方法を使用する権限を与えるものではありません。 当校は、過去に認定講師制度を設けていましたが、新たな認定講師会員を養成・認定する制度は現在終了しています。 過去に授与された認定講師資格と、現在における指導権限、当校を代表する権限、名称・教材・教育方法の使用権限は同一ではありません。

6.ディプロムの体系

ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISは、それぞれ異なる教育目的と学習・調香の対象となる香料の範囲を持つディプロムを設けています。
・PARFUM AROMATIQUE DESIGNER
パルファンアロマティック・デザイナー ― アロマ調香師
天然の芳香原料について学び、その特徴、組み合わせ、調香への応用を理解し、天然香料による香りを構成する能力を認定します。
・FRAGRANCE DESIGNER
フレグランス・デザイナー
天然香料と合成香料を含む幅広い香料を用い、香水および香りに関する製品や表現を構想、制作し、その内容を伝える能力を認定します。
※PARFUM AROMATIQUE DESIGNERとFRAGRANCE DESIGNERは、上下関係にあるものではありません。それぞれ異なる教育目的と、学習・調香の対象となる香料の範囲を持つ、並列の専門ディプロムです。
・PARFUM SPECIALIST
パルファン・スペシャリスト ― Grand Diplôme
香料、嗅覚、調香、評価、香水文化、表現、専門家としての責任について、より広く深く学び、六つの力を統合して、自立した制作と判断を行う能力を認定する上位ディプロムです。

7.ディプロム認定で確認すること

ディプロムの認定では、作品の印象や一つの優れた成果だけではなく、次の九つの領域を総合的に確認します。
1.香料理解 香料の由来、性質、嗅覚的特徴、時間による変化、調香における役割を理解していること。
2.嗅覚分析 香料や香水を識別、比較し、その特徴、構成、変化、質について根拠を持って分析できること。
3.調香技術 目的に応じて香料を選択し、適切に構成し、試作を行い、修正できること。
4.構成と完成度 作品の主題、構成、均衡、展開、持続性が一貫し、完成した表現となっていること。
5.美的判断 作品に必要な要素と不要な要素を見極め、抑制、強調、修正、完成の判断を行えること。
6.知識と香水文化の理解 香料、調香、香水史、文化、安全性などの必要な知識を理解し、作品や評価に結びつけられること。
7.自立した制作 指導者の具体的な指示や既存作品の模倣に依存せず、自ら目的を定め、選択し、試作し、修正し、完成へ導くことができること。
8.表現と伝える力 作品の意図、構成、制作過程、判断の理由を、言葉または適切な方法で説明できること。
9.誠実さと責任 安全性、法規、知的財産、作品の独自性、情報の正確性、他者への敬意について、責任ある態度を示していること。
認定は、特定の一領域における高い評価だけで決定しません。一つの重要な領域に重大な不足がある場合、他の領域における成果だけをもって、その不足を補うことはできません。

8.評価と審査の原則

評価の目的は、受講者を順位づけることではありません。 各ディプロムに必要な能力と到達水準に達しているかを確認し、今後さらに学ぶべき点を明らかにすることです。 評価は、作品に対する個人的な好みだけで行うものではありません。 知識、嗅覚、調香、作品、処方と制作記録、作品の意図と制作過程の説明、自立性、誠実さ、責任などを、各ディプロムの目的と認定基準に照らして総合的に確認します。 上位ディプロム(パルファン・スペシャリスト)では、原則として複数の審査者による評価を行います。 評価結果とその判断根拠は、ディプロムの信頼性と評価の一貫性を維持するため、適切に記録します。 認定水準に達していない場合には、必要な学習、追加課題、再制作などを行った後、所定の条件に基づいて再評価を受けることができます。

9.創作・素材・教育の関係と公正性

ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISの教育は、香水創作と香料素材に関する専門的な実践と接点を持ち、そこから得られる知見を教育に活かしています。同時に、教育内容、評価、ディプロム認定については、教育機関として独立した基準に基づいて行います。
・Miya Shinma Paris
Miya Shinma Parisは、調香師・新間美也の創作と美学を、香水作品として表現するメゾンです。 その作品と創作実践は、香りにおける芸術的探究の一つの実例ですが、当校は、その作風を模範として教えるものではありません。 Miya Shinma Parisの作風への近さ、商品性、商業的評価を、受講者の作品やディプロム認定の基準とすることはありません。
・AROMES & PARFUMS PARIS
AROMES & PARFUMS PARISは、ジャン=クロード・デイムによる香料への長年の関心と経験、天然香料の収集と選定を背景として生まれた、香りの素材を選び、その魅力を伝えるメゾンです。 香料の質、由来、嗅覚的特徴、時間による変化、調香における役割について蓄積された知識と資料は、香りを学ぶうえで重要な専門的資産の一つです。 当校が教育に用いる香料は、特定のブランドや香料会社に限定せず、学習目的、品質、安全性、教育上の必要性に基づいて選定します。 当校が教育に用いる香料は、特定のブランドに限定せず、学習目的、品質、安全性、教育上の必要性に基づいて選定します。
・ATELIERS AROMES & PARFUMS PARIS
ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISは、新間美也が1998年に始めた教育活動を原点とし、香りを感じ、理解し、創り、評価し、表現する力を育てる教育機関です。 専門的な創作や素材についての知見を教育に活かしながらも、教育内容、評価、ディプロム認定は、本憲章、教育課程、認定基準に基づいて行います。 香水メゾンにおける創作・商業活動、香料商品の販売と、学校における教育・認定を混同することなく、教育機関としての公正性と自律性を守ります。 創作は創作として、素材は素材として、教育は教育として、それぞれの専門性と責任を尊重することによって、当校は香りの世界における実践に開かれつつ、教育機関としての信頼性を保ちます。 特定の商品を購入することを、教育課程の修了またはディプロム認定の条件とすることはありません

10.教育の継承と品質の維持

ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISは、自らの判断で香りを理解し、創作し、評価し、伝えることのできる専門家を育て、その教育と認定の水準を継続して維持することを目指します。
当校は、教育の質を特定の個人の経験や判断だけに依存させることなく、教育理念、教育課程、評価基準、認定基準に基づく一貫した教育と評価によって守ります。
当校は、香りに関する国際的な専門教育および実務の水準を参照しながら、教育内容と認定基準を継続的に検証します。
香料、調香、安全性、法規、科学的知見、香水文化、専門的実務、教育環境の変化に応じて、更新すべき知識と方法を適切に見直します。
一方、流行や一時的な要請だけを理由として、教育の本質やディプロムの水準を変更することはありません。
ディプロムは、授与された時期や担当者によって、その意味や水準が変わるものであってはなりません。
当校は、一貫した教育、評価、認定を通して、ディプロムの信頼性を守ります。

11.ディプロム取得後の学び

ディプロムの授与は、ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISにおける一つの到達点であり、香りについての学びの終点ではありません。
当校は、教育の質を特定の個人の経験や判断だけに依存させることなく、教育理念、教育課程、評価基準、認定基準に基づく一貫した教育と評価によって守ります。
当校は、ディプロム取得者が、それぞれの立場において香りに関する学びと実践を継続し、身につけた知識、技術、判断力、表現力、責任をさらに深めていくことを尊重します。
必要に応じて、ディプロム取得者を対象とする継続講座やイベント、その他の機会を設けることがあります。各プログラムの対象者および参加条件については、その目的と内容に応じて個別に案内します。

結び 当校が守るもの

ATELIERS AROMES & PARFUMS PARISが守るものは、過去の形式をそのまま繰り返すことではありません。

香りの魅力と奥深さを伝えること。
実際の香りに向き合い、嗅覚と知識をともに育てること。
調香技術と香りの美学を一体として学ぶこと。
自ら感じ、考え、創り、見極め、伝える力を育てること。
香りに携わる者としての誠実さと責任を大切にすること。

当校は、これらの教育上の本質を守りながら、時代と専門領域の変化に応じて、必要な知識と方法を更新します。
また、教育、評価、認定を、一時的な都合や個人的な判断に左右されない一貫した基準によって行い、ディプロムの意味と信頼性を守ります。
香りを深く理解し、自らの判断によって創作し、責任を持って社会へ伝えることのできる人を育てること。

それが、当校がこれからも守り、次の時代へつないでいくものです。
教育憲章・ディプロム認定原則
ATELIERS AROMES & PARFUMS PARIS
制定:2026年9月
Version 1.0
当校のレッスンの
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